例外クラス StandardError
例外クラスのStandardErrorとそのサブクラスという階層のことをまとめました。
例外クラスについて
Rubyの例外処理において、例外クラスを指定しない場合StandardErrorとそのサブクラスが補足されます。
StandardErrorとそのサブクラスとは?
StandardError
StandardErrorとは、
通常のプログラムで発生する可能性の高い 例外クラスを束ねるためのクラスです。
引用元: class StandardError (Ruby 2.5.0)
そのサブクラス
サブクラスとは親子関係のあるクラスの子の方のことで、親のメソッドを継承しています。
こういった階層構造と考えるとわかりやすそうです。
Exception(全ての例外の祖先) ∟StandardError ∟サブクラス達
で、StandardErrorのサブクラスは、つまるところ通常のプログラムで発生する可能性の高い 例外クラスです。
具体的にはこちらです。
ArgumentError EOFError EncodingError FiberError FloatDomainError IOError IndexError KeyError LocalJumpError NameError NoMethodError RangeError RegexpError RuntimeError StandardError StopIteration SystemCallError ThreadError TypeError ZeroDivisionError
Ruby 2.5.0 リファレンスマニュアル > 組み込みライブラリ > 例外クラスが、構造と内容を確認するには最適です。
ただ、上記のように一覧だけを確認したい場合については、ancestors
を利用するのが便利です。上記のStandardErrorのサブクラス一覧を表示するにあたっては、こちらの記事を参照させていただきました。さらに祖先のException
クラスにも触れていてとても参考になりましたmm
ControllerとViewの共通処理をConcernに書いた話
はじめに
Concernという存在を知ったので、まとめました。
Concernとは
どういうものなのか
Ruby on RailsのActiveSupport( Active Support Core Extensions )の一つです。
モジュールを利用してMix-inする時に、複雑なコードを書かなくていいようにしてくれて、モジュールの依存関係もいい感じに処理してくれる機能です。
Active Supportについて
Active Supportは、Ruby言語の拡張、ユーティリティ、その他横断的な機能を提供するRialsのコンポーネントです。
Ruby on Railsアプリケーションでは、(config で読み込まない設定をしていない限り)基本的にすべてのActive Supportを読み込みます。
どんな時に使われるのか
主には、MVCをまたいで共通した処理を利用したい場合に用いられます。
例えば、Viewでも使いたいけど、Controllerでも使いたいメソッドがある場合、
Viewだけならhelperに書けば良いし、ControllerだけならApplicationControllerに書けば良いのですが、
どちらでも使いたい場合、共通のモジュールとしてConcernに定義することが考えられます。
具体例
ViewでもControllerでも使いたいhugaというメソッドがある時の一例です。
helper methodとして使えるようにしています。
Concern
app/controllers/concerns/hoge.rb
# Hogeというmoduleを定義 module Hoge # ActiveSupportのConcernを取り込む extend ActiveSupport::Concern # includedに渡したブロックがmoduleのinclude先で利用出来るようにする included do # helper_methodにhugaを渡す helper_method :huga end # hugaメソッドを定義 def huga @huga_huga = xxxxxxxxxxxx end end
Controller
app/controllers/xxxx_controller.rb
class ApplicationController < ActionController::Base # Hogeモジュールを取り込む include Hoge end
View
app/views/xxxx/index_html.haml
%p "#{@huga_huga}さん"
最後に
色々な歴史があってActive Supportに追加されたので、調べてみると古いコード例などもあり、どう書けば良いものか悩みました。
Ruby on Rails 5.2.0にも、こういう風に書かないといけないのをこう出来るんだよ、という風に書いてあったのが後々なるほど、となったので、リンクを載せておきます。
Kernel偉大という話
Kernelとは
Kernelとは、核心・要点・中心部という意味合いを持つ言葉です。
RubyのKernelは、module Kernel (Ruby 2.5.0)によると、
全てのクラスから参照できるメソッドを定義しているモジュール。
です。
どういう意味?
まず、大事なこと。Kernelモジュールは、モジュールです(そのまんまですみません)。
『全てのクラスから参照できるメソッド』と言うのは、ObjectがKernelモジュールをincludeしていると言うことなのです。
下記の例で言うと、
a = "Hello!!" a.class => String a.class.sperclass => Object
a
のクラスはStringです。
StringのスーパークラスがObjectです。
このObjectがKernelモジュールをincludeしているので、a
がKernelモジュールを参照できます。
そして、Objectはすべてのクラスのスーパークラスです。
ObjectがKernelモジュールをincludeしているということは、Kernelモジューを『全てのクラスから参照できる』ということになるのです。
どんなのがあるの?
よく見かけるので、Array, Hash, Intege, binding, exit, raise, load, open, p, print, require, select...
書きかけましたが、キリがないので、詳細はこちらのドキュメントからどうぞ。
最後に
よくわからない感じになっていたのですが、先輩に手伝っていただき図に書いたりしながらやっとイメージがついたので要点をまとめました。 Kernel偉大…!